2023/9/29

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[][ブログ]【ガイドの小箱】安養寺「阿弥陀如来立像 (重文)」~ 秋の開扉から~

 

~~~ 奈良大和路の秘仏・特別開帳(9/16-9/24) ~~~

 

  

 

令和5年、秋に特別開扉される安養寺阿弥陀如来立像の案内は、田原本町観光ボランティアの会が担当した。

残暑なのか炎暑なのか、煮えたぎるような「熱さ」のなか、一日六時間を受け持った。

そんな酷暑のなかを15名の方々は快慶仏を慕って来てくれた。

 

第一日目の9月16日、日陰もほとんどない境内だったが、お寺は法事や墓参、「こどもおやつクラブ」の集いなどで賑わった。

 

以下、感想などを綴ってみよう。(ボランティアガイドMさん)

 

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〇来訪者は奈良県内5人、名古屋5人、ほか和歌山、京都、大阪など。

 

〇いつも思うんですが、町内の人はなぜ少ないんでしょうかね。

 

〇半数は電車と徒歩。駅前にレンタルの自転車があるが「返却するのに再びもどることになる」ので歩いてきたと言う人も。

 それも駅からミュージアム~史跡公園~道の駅~安養寺~鏡作視神社~石見へ。 

 ※途中又は石見駅で『レンタル自転車の返却場所』を設けては と思う。

 

〇快慶仏の見学が勿論メーンだが、安養寺のご本尊を拝観したいという人がほとんど。

 快慶仏を祀るお寺に敬意を表することもさることながら、折角訪れたお寺のご本尊を拝見したいという思いが伝わってきた。

 あいにくこの日は寺の行事にため止む無くお断りしたが、

 ※せめてお寺の許しがあれば『ご本尊の写真』だけでもお見せできればと悔やまれたことであった。

 

〇自分は寺院よりも仏に興味がある。

    快慶仏とあわせてご本尊を拝見したかったと、寺よりも仏を観たいと一番最初に来られた方は言った。

 

〇境内の東側に「地蔵堂」がある。これも観たいと言う人あり。

 地蔵菩薩立像と脇侍の掌善童子と掌悪童子、いずれも痛みがひどく補修のためお留守とか。

 来年の地蔵盆に戻られる予定とお寺の話し。 

 

〇下ッ道を歩いてきたという人。

 寺川に沿って墓地の形状がいびつなことから、墓地を案内。

 境内の石造仏に興味があり、重そうなカメラで頻繁にシャッターを切られていた方。

 寺川の法面が綺麗だと言った。

   この御仁、近く定年を迎えるにあたり、以前から「地域のガイドに興味があり、目下勉強中」とか。いいですね。

 

〇今回は写経に人気があり、当初写経と聞いて躊躇されていたが2~3行なのでほとんど入念に汗をふきふき書かれていた。

 

〇そこで ※境内には『一服の場所、日陰の場所がない』。ベンチはあれど炎天の下では座れない。テントの一張りが必要と痛感した。

 

〇暑さでうんざりの中イタチがいるらしく、夫婦づれが走り回っていて暑さを忘れさせた。

 自分の前をイタチが横切ると「好いことが」と一時話題になった。

 今年は特にイタチを見かけることが多い。

 

〇今回も来訪者の阿弥陀三尊像前での無念無想の姿には感激した次第。

「よくぞ熱い中お越しいただきました。どうぞお気をつけて」と交わす挨拶はおたがいに気持ちよいことであった。

 

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事務局より:

次回の特別開帳は、来年3月に予定されているそうです。